互いの考えや気持ち、価値観を伝えるための行為である「コミュニケーション」。人と関係を構築する際に、コミュニケーションは必要不可欠です。
SPOTsは、コミュニケーションが苦手な人が、周囲からの理解を得られず孤立してしまうことに疑問を持ち、自分達の取り組みを通して、一人でも多くの人がコミュニケーションを楽しめるようになることを目指しているチームです。
Q,「コミュニュケーション」に視点を当てて活動しているのはなぜですか?
活動を始めるにあたって、私たちはいわゆる「グレーゾーン」と呼ばれる、「発達障害の診断基準をいくつか満たしているものの、すべて満たしておらず、発達障害の診断を受けていない。」という方々が社会におられることに関心を抱きました。
グレーゾーンの方は、発達障害の診断を受けていないからこそ、より周囲からの理解を得ることが難しく、その特性が原因となって叱責を受けたり、周囲とのコミュニケーションがうまく取れないことがあるそうです。
発達を理由として、特性が原因となった悩みを抱えている方々がいるということに対して、大学生の自分達に何かできることはないのだろうか。メンバー間で何度も話し合い思いついたことが、コミュニケーションにおける悩みに視点を当てて活動を行うということでした。
コミュニケーションは私たち自身も日頃から頻繁に行うものです。
特に大学に入学してからは、意外と授業だけでは深い友人ができなかったり、学部を超えて繋がることが難しかったりと、自身を曝け出せる場所が少ないと感じ、コミュニケーションの難しさを実感しています。
このテーマは自分達も当事者性があり、沢山の方が抱えている生きづらさに対して、自分たち自身も同じ目線で取り組むことができるのではないかと考え、コミュニケーションに着目して活動しています。
Q,何を目標に活動していますか?また自分達でどのようなものを生み出したいですか?
まずは身近な場所から変えようという思いから、最初の目標として「自分が自分らしくいれる大学を作る」ということを掲げています。
また、私たちSPOTsは、人が相互に理解し合い、歩み寄れるコミュニケーションができる場を生み出したいと考えています。
私たちの活動は、グレーゾーンの方への関心から始まった活動ですが、そこに留まるものではありません。なぜなら、コミュニケーションによる生きづらさは、誰しもが持ち得る可能性のある生きづらさだと考えるからです。コミュニケーションの得意・不得意に関わらず、誰もがよりコミュニケーションが楽しめるようになってほしいですし、苦手な方であっても人との関係をポジティブに、前向きに捉えてほしいです。ひいては孤立する人がいない社会になればいいなと思います。
Q,これまでの取り組みを教えてください。
まずは龍谷大学内の学生を対象に、「回生を超えたつながりをつくる」ことを目的にイベントを行いました。具体的には、「メンバーがバイト先で自分の学部で何を学んでいるのかをうまく説明できなかった」という体験から、「自分の学部を自分の言葉で説明できるようにする」ということをテーマに、グループワークを通して、回生に関わらず、自分の考えを相手に伝えるコミュニケーションを行いました。
初めてのイベント開催で、機材の準備トラブルや宣伝期間が短かったことなど、反省点もありましたが、自分たちの思いをもとに活動を形にするとこれだけ人が集まってくれて、喜んでくれるということを実感できました。また、チームとしての結束力も高まったように思います。
今後は、人が参加したくなるイベントにすることはもちろんのこと、想定したニーズに併せて、より内容を区分して考えていくことで、コミュニケーションの課題による多様な生きづらさに寄り添えるような活動していきたいと考えています。
Q,最後に意気込みやメッセージをお願いします!
イベントを通して良い点も改善点も見えてきましたが、特に、自分達でも何かできることがあると自信がつき、良い機会になりました。
今後もこの気持ちを忘れず、誰もが気持ち良く交流することが出来る場を私たちが寄り添って一緒に考えていきたいです。
イベントの様子
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